百日祝いの一環として、生後100日あたりにおこなうお食い初め。
一見手作りするのが難しそうなお食い初め膳ですが、実はポイントを押さえることで、簡単かつ本格的に手作りすることが可能です。当記事では本格的なお食い初め膳を簡単に仕上げるコツをご紹介します。
お食い初め膳を手作りする前にやっておくべきこと
お食い初め膳をを手作りするなら、まずは一般的なお食い初め膳がどんな内容となっているのか、また手作りする際にどれぐらいの時間や手間がかかるのかを知っておく必要があります。
ここではお食い初め膳を手作りする前におこなっておくべき2つのステップをご紹介します。
お食い初めに必要なものをチェック
お食い初めのメニューは一汁三菜が基本です。この一汁三菜とは、日本人の主食である『ご飯』に、『汁物』と3つの『菜(おかず)』を組み合わせた献立のことを指します。
地域によって異なりますが、一般的にお食い初めのメニューは以下の内容となっています。
ご飯 | 赤飯・白米・栗ご飯・ちらし寿司など |
汁物 | はまぐりのお吸い物・あさりのお吸い物など |
おかず(主菜) | 尾頭付きの焼鯛 |
おかず(副菜) | 煮物(筑前煮・煮しめなど) |
おかず(副菜) | 香の物(紅白なます・タコの酢漬けなど) |
お食い初めの儀式をおこなう際、赤ちゃんの口に運ぶのはご飯・汁物・魚なので、基本的にこの3つさえ用意できていればOK。あとは自由におかずをプラスしても問題ありません。
上記のおかずだけでなく、かまぼこや黒豆など、縁起が良いとされる食材を加えてみるのもあり。お食い初めという大事なイベントが苦痛にならないよう、形式にとらわれすぎず、気楽に献立を考えてみましょう。
手作りできそうなものをピックアップ
お食い初め膳の献立を考えたら、次は自分で手作りできそうな料理をピックアップしていきます。赤飯や煮物などは出来上がるまで時間がかかるため、お食い初め当日・前日のスケジュールを調整できるようにしておきましょう。
また、尾頭付きの鯛などは、時期によって当日の仕入れが難しいこともあります。魚屋やスーパーで予約しておく、ネット通販で購入するなど、前もって準備しておくことをおすすめします。
お食い初め膳の準備を簡単に済ませるヒント
お食い初め膳で手作りできそうなものをピックアップできたら、早速準備を進めていきましょう。今回は筆者の実体験をもとに、お食い初めの準備を簡単に済ませるヒントをご紹介します。
お食い初めキットを活用する
「お食い初め膳の準備をとにかく簡単に済ませたい!」というのであれば、お食い初めキットを利用するのがおすすめ。
インターネットで注文して、あとは届いた商品を盛り付けするだけ。簡単に本格的なお食い初め膳が完成します。そこに手作りのメニューを1~2品プラスしてみてもいいですね。
お食い初めキットはすべてのメニューがセットになったものや、鯛とお吸い物のみのセット、自分でメニューをカスタムできるタイプなど、お店によってさまざまです。ぜひ手作りする料理に合わせて選んでみてください。
スーパーのお惣菜・レトルト食品を活用する
急ぎの方はスーパーのお惣菜やレトルト食品を利用するのも1つの手。お食い初めのメニューは普段あまり食卓に出ないものがほとんどですが、意外とスーパーに行くと年中販売しているんです。
筆者の場合、鯛と蛤のお吸い物はネットで注文しましたが、それ以外の材料は全て当日にスーパーで購入しました。金額は1,500円ほど。仕出し屋などで手配した場合は5,000~10,000円ほどかかるので、手作りは費用を抑えたい方にもおすすめです。
食器や箸にこだわらない
お食い初めはメニューだけでなく、使用する食器や箸にも決まりがあります。しきたりでは漆器を使う、性別によって決まった色の食器を使う、柳の木で作られた祝い箸を使うなどのルールがありますが、これも無理に準備する必要はありません。
最近ではベビー用の食器や、木製・陶器の食器、普段から使用している箸でお食い初めをおこなう人も増えてきています。あったほうが本格的ですが、忙しくて準備ができそうにない場合は無理にこだわらなくても問題ないといえるでしょう。
歯固め石は神社や河原で拾ったものを使う
お食い初めをおこなう上で欠かせないのが歯固め石。「赤ちゃんに石のような丈夫な歯が生えますように」という願いを込めて用意するものですが、この歯固め石、実はどんな石でもOKなんです。
仕出し屋やレストランに注文したり、お食い初めキットを購入した場合は付いてくるケースがほとんどですが、もし手元にない場合は近所の神社や河原で拾ったものを綺麗に洗って使うのがおすすめ。神社の境内で拾った石は、お食い初めで使用したあとに再び返しにいきましょう。
本格的なお食い初め膳に仕上げるコツ
お食い初めは一生に一度の特別なイベント。だからこそ、少しでも記念に残るものにしたいですよね。ここではお食い初め膳をより本格的に仕上げるためのコツをご紹介します。
さあ、いよいよラストスパート!仕出し屋やレストランで作ってもらったようなお食い初め膳を目指して、丁寧に盛り付けしていきましょう。
おかずを別々に盛り付ける
お食い初め膳はワンプレートでも問題ありませんが、個人的には料理ごとにお皿を変えて盛り付けるのがおすすめです。
梅干しや黒豆、だし巻きたまごなど、細々としたものは一皿にまとめてもOKですが、煮物や紅白なますなどは汁がほかの料理についてしまうこともあるからです。
また、お食い初めには「子どもがこれからも元気に成長するように」という願いだけでなく、「赤ちゃんが一生食べ物に困らないように」という願いも込められています。そういった意味では、たくさんのお皿があるほうが、なんとなく品数が多いような感じがしますよね。
かまぼこを飾り切りする
かまぼこをお食い初め膳に加える場合は、飾り切りしたものを盛り付けするのがおすすめ。見た目が華やかになり、お祝いの席にふさわしい1品に。
かまぼこの飾り切りのやり方は動画で見ることができます。初心者さんには比較的簡単なうさぎの飾り切りがおすすめですが、バラや手綱などに挑戦してみても◎
このほかにも紅白や松、日の出など、さまざまな飾り切りがあるのでぜひチェックしてみてくださいね。
カラフルな麩を加える
見た目を華やかにするなら、汁物にカラフルな麩を入れるのもおすすめ。色鮮やかな麩を入れるだけで、可愛らしさがアップします。最近では花形や星形、手まりのような丸い形の麩など、さまざまな麩が販売されているので、ぜひ好みに合わせて選んでみては。
煮物は具材ごとにまとめて盛り付ける
煮物は具材ごとに盛り付けると、より美味しそうな見た目になります。手作りする場合は白い具材の割合が多くなると思うので、しいたけやにんじん、いんげんなど、色がはっきりわかるものは最後に盛り付けるとよいでしょう。
お盆やランチョンマットを使う
盛り付けが終わったら、最後はお盆やランチョンマットの上に乗せましょう。これがあるかないかで、全体の印象がガラリと変わります。
漆器のお盆や和風のランチョンマットは高級感あふれる本格的な雰囲気に、木製のお盆やシンプルなランチョンマットはおしゃれでナチュラルな雰囲気に仕上がります。組み合わせる小鉢のデザインなどに合わせて選んでみてください。
まとめ
以前は色々とルールが決められていたお食い初めですが、最近では料理や食器にそこまでこだわらない人が増えてきています。
「子どものために思い出を残したい!」という気持ちはわかりますが、あまり形式にとらわれすぎるとかえってストレスになってしまうので、まずは楽しむことを第一に!自分たちらしさを取り入れながら、ぜひ手作りのお食い初め膳で我が子の成長をお祝いしましょう。